Q&A

不妊症について

Q1.結婚して2年以上たちますが、子どもができません。不妊症でしょうか?
また原因は何が考えられますか?

まず、基礎体温表を2~3ヶ月つけてから産婦人科に受診してください。
不妊症とは、正常な夫婦生活にもかかわらず(避妊期間は入れず)2年以上妊娠しない状態をいいます。原因は、女性不妊症が約40%、男性不妊症が約30%、双方が約20%、不明が約10%といわれ、次の6つが考えられます。

  1. 排卵因子(排卵障害)
  2. 男性因子(精子の数が少ないなど)
  3. 頸管因子(頸管粘液量が少ないなど)
  4. 子宮因子(子宮筋腫、子宮内膜症、子宮内癒着、子宮奇形など)
  5. 卵管因子(卵管閉塞症)
  6. 社会的因子(環境ホルモン、ストレスなど)です。

基礎体温を記録することで、排卵の有無や黄体機能不全の有無、月経周期がわかり、排卵因子なのかそうではないかを判断できます。

Q2.不妊症の検査、治療について教えてください。

不妊の原因をきちんとチェックし、それぞれの原因に合った治療をすることが大切です。不妊症の治療にあたり、まず、問診、内外診による身体的状況の把握後、検査へ移り、治療方針を決定し、治療に移るという順序が重要です。

検査

  1. 基礎体温:排卵の有無。黄体機能不全の有無。毎月のパターンから排卵日の予測ができます。
  2. 精液検査:不妊症の原因の約40%近くを占めるので重要な検査です。量、数、運動率、奇形率を調べます。
  3. 頸管粘液検査:排卵日近くになると膣を結ぶ子宮頸管に水様透明な粘液が増えます。
  4. フーナーテスト:性交後検査。
  5. 子宮卵管造影:子宮内に造影剤を入れ、子宮や卵管の状態を見ます。卵管の通過性、卵管周囲癒着の程度を確認できます。
  6. 経膣超音波診断:子宮と卵巣の状態、卵胞の発育の程度を確認できます。
  7. ホルモン測定が行われます。:治療は、不妊の原因をきちんとチェックし、それぞれの原因に合った治療をすることが大切です。排卵障害の場合は、排卵誘発剤を使用します。

排卵誘発剤のみで妊娠しない場合、人工授精(AIH)を併用します。
不妊症治療の進歩はめざましく、特にART(assisted reproductivetechnology:補助生殖技術)と呼ばれる生殖医療技術は、従来妊娠し得なかった卵管性不妊や高度乏精子減少症による男性不妊においても、体外受精・胚移植(IVF-ET)や顕微授精により妊娠を可能としました。
女性の一生を通じて、生殖可能な時期は一般的にいえば限られています。この時期に妊娠を希望する人々に、できうる限りの手段を提供することは、生殖医療を扱う産婦人科医の使命であります。
夫婦の10組中1組のカップルは不妊症と言われています。
一度、産婦人科の先生とご相談することをおすすめします。

OCピルって何

Q1.避妊をしたいため、OC(ピル)を飲もうと思っていますが、OCってどういうものか、また、OCのメリットと副作用を教えてください。

OC(ピル)とは低用量経口避妊薬(oral contraceptives)のことです。
OCには月経周期をコントロールしている女性ホルモン(卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2種類)が含まれています。
OCは次の3つの作用により避妊効果を発揮します。

  1. 排卵を抑制する。
  2. 子宮内膜を変化させ、妊娠しにくい状態にする。
  3. 子宮の入口(子宮頸管)の粘液を変化させ、子宮内に精子を入りにくくする。

OCは1日1錠、毎日飲むことで避妊できます。いろいろある避妊法の中で、OCの効果は非常に高く、正しく服用した場合の失敗率は1年間で0.1%(1000人に1人)と言われています。OCの避妊法として良い点は、避妊効果が高いうえに、何といっても女性自身が行えることです。
また、避妊効果以外のメリットもたくさんあります。

  1. 月経周期が規則正しくなる(生理不順が治る)
  2. 月経痛が軽くなる
  3. 月経量が減る(貧血の改善)
  4. ニキビや多毛症の改善
  5. 卵巣癌、子宮体癌、直腸癌の予防
  6. 子宮内膜症の治療
  7. PMS(月経前緊張症)の治療

OC(低用量ピル)はホルモン量が少ないので太ったり、ニキビが増えたりすることはほとんどありません。
OCの副作用について主なものは、吐き気、嘔吐、頭痛、乳房の張り・痛み、不正子宮出血ですが、数%の方しか認められません。
また、これらの症状のほとんどは、最初の1~2ヶ月目に起こりますが、多くの場合症状も軽く、飲み続けていくうちにおさまります。
また、タバコを1日15本以上吸う人がOCを飲むと、血栓症の危険性が高くなりますので、OCを飲む場合にはできる限り禁煙しましょう。また、高血圧症の方は内服できません。さらに、OCではエイズやクラミジア、淋病などの性感染症の予防はできません。性感染症予防にはコンドームが必要です。
OC服用中は毎回、問診・血圧測定・体重測定および半年から1年に1回の定期検査(子宮癌検診、血液検査、超音波検査、乳癌検診など)を受ければいつまでも服用が可能です。
赤ちゃんが欲しくなったら服用をやめます。しばらくすると自然な月経が回復し、妊娠できるようになります。ほとんどの人は3ヶ月以内に自然な月経が訪れます。それにOCを今まで飲んでいたからといって、妊娠しにくくなることはありません。
正常な月経周期が回復すれば妊娠可能です。
OCを知ることは、女性自らがからだと性を見つめなおすだけでなく、自身のこれからの生き方を考えるよいきっかけになるのではないでしょうか。